院内感染防止対策強化①
「オゾン発生器」による待合室の空間除菌
先般NHKの「おはよう関西」でも紹介されたオゾン発生器を待合室に導入しました。
以前より、SARS、MERS、鳥インフルエンザ流行時に消防庁で性能が認められ、消防署、救急車に設置されていました。
また当時エビデンスは確かではなかったものの。今回の新型コロナウィルス感染症対策として、感染症対応病院でも採用されていました。
が、
先日、奈良県立医科大学とメーカーの共同研究により、学問的に新型コロナウイルス(Covid-19)のオゾンによる不活化、つまりオゾンが新型コロナウィルスの感染をなくすことが、世界で初めて証明されました。
現在でも東京消防庁、全国救急隊、感染症対応病院などでも導入されています。
同ブログ内の写真はそのオゾン発生器である「Lyon3.0」です。
NHKでも取り上げられた東大阪市の「タムラテコ社」の製品です。
https://www.teco.co.jp/lyon.html
空気中に浮游する菌・ウィルス・花粉などアレルゲンをオゾンと紫外線が不活化(除菌)します。
オゾン濃度は0.1ppmで、有害な濃度ではありませんが、毎日診療終了後に3時間稼働させ、翌日の待合室内を様々な有害物質を除去した(空間洗浄、除菌された)状態に維持しております。
当院ではエビデンス(科学的根拠)に基づいた材料、機器しか導入していません。
(ですので、賛否両論ある次亜塩素水などは導入していません)
木下歯科の医院内、特に今回は待合室に対する取り組みの一例をご紹介いたしました。
安心して通院していただけるよう、今後も努めてまいります。
院内感染防止対策強化②
「歯科用自動ジェット式器具洗浄機」の設置・導入
スタンダードプリコーション(標準予防策)は当ブログでも何度も取り上げましたが、治療器具を消毒・滅菌する前には必ずスタッフの「人の手」による器具の洗浄が欠かせません。
しかし「人の手」による手洗い洗浄は医療現場のリスクである「針刺し事故」と隣り合わせです。また器具に付着した材料や血液などのタンパク質の洗浄にはムラがあります。
そこで今回、院内感染防止対策強化の一環として導入をしたのが、この「歯科用自動ジェット式器具洗浄機」です。
特徴としては
➀3箇所のブーメランノズルと背面ノズルの計4箇所のノズルによる強力水流を実現。80℃の熱水、強力水流と専用洗剤(酵素洗剤)で血液や体液中のたんぱく汚れをキレイに除去できます。
②スタッフの作業負担を軽減し、人の手による手洗いより経済的です。洗浄物をセットしてボタンを押せば、洗浄から消毒・乾燥まで自動でおこないます。また、スタッフの針刺し事故等のリスクを軽減します。
動画です↓
https://www.youtube.com/watch?time_continue=17&v=G_jmjDdFRE4&feature=emb_title
つまり感染防止対策と労働環境の改善にもつながる機材です。
(現在政府が進めている「働き方改革推進事業」の一環として当院の歯科用自動ジェット式器具洗浄機が認定されました)
木下歯科の医院内、特に今回は滅菌・消毒に対する取り組みの一例をご紹介いたしました。
安心して通院していただけるよう、今後も努めてまいります。
院内感染防止対策強化③
世界初!!オンラインシミュレーションによるスタッフ教育の実践
テレワークやリモート会議、、オンライン飲み会など、コロナ禍でオンラインツールが一気に身近なものになりましたが、
当院でもオンラインツールで有名なZoomを用いて世界初!!オンラインシミュレーションによるスタッフ教育を行いました。
具体的な内容としては「歯科治療時における偶発症に対応するシミュレーション」をオンラインセミナーとして
歯科医院での患者急変に対応するためのstudy group “AneStem”の代表であり、新潟大学歯学部歯科麻酔学講座准教授の岸本直隆先生を講師に迎え開催しました。(岸本先生は院長木下の同級生の先生です)
“AneStem”についてはこちらをどうぞ↓
https://www.facebook.com/anestem2012/
COVID-19(新型コロナウイルス)の影響もあり、従来のハンズオンセミナー(実技セミナー)では会場に参加することが必要でしたが、ZoomやLINEなどのオンラインツールを利用してセミナーを行うことが可能になりました。
今回のようにオンラインであれば、遠隔地である岸本先生の新潟市と受講者であるわたしたち木下歯科の伊丹市をつなぐことができ、遠方からの参加などが必要なくなります。
岸本先生からの提案で今回、歯科医師・歯科衛生士・歯科助手全てのスタッフ教育としてオンラインシミュレーションセミナーを開催しました。
偶発症に対する緊急対応を1グループ3人で役割分担して模擬患者さんの対応に各々当たりましたが、みな緊張しつつも真剣に、岸本先生の指導の下、進めました。
岸本先生によると歯科治療時の偶発症のオンラインシミュレーションセミナーは世界初らしく、当院スタッフのモチベーションアップにもつながったと思います。
「偶発症」というものは本来起きてほしくないものですが、いざ起きてしまった時の対応でその後の患者さんの治療や信頼を左右するものであり、
しかし日常の診療ではほとんど起きることのない緊急対応に慣れていない歯科医師の立場からする、といかに冷静かつ正確に対処できるかが重要となります。
これは普段から緊急時を想定したトレーニングをしておくことが大切で、今回のセミナーは非常に有意義なものとなりました。
感染防止対策に直結する内容のセミナーではありませんが、コロナ禍をきっかけにオンラインでハンズオン(実技)セミナーを受講できることは大変新鮮でした。
当ブログでは木下歯科のスタッフ教育に対する取り組みの一例をご紹介いたしました。
患者様に安心して通院していただけるよう、今後も努めてまいります。
院内感染防止対策強化④
最新技術を搭載した「天井埋め込み式大型空気清浄システム」の設置・導入
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策の基本として「3密を避ける」ための一つが「換気」です。
当院でも4月の緊急事態宣言発令より常に換気を徹底していますが、例年より多く長引く梅雨のために窓の完全開放による換気が難しく、また今年も予想される猛暑の前に空調と背反する換気の維持が限界と判断し、急遽「天井埋め込み式大型空気清浄システム」の設置いたしました。
当院が採用した大型空気清浄システムは㈱クリアテック社のハイパワーユニットCTシリーズの光脱臭・殺菌灯・オゾン・マイナスイオン発生装置付きのフル装備最上位仕様を設置・導入しました。
特徴としては
➀目に見えない空気中のホコリや臭いを強力に除去し、空中浮遊菌も高圧集塵ユニットでしっかり捕らえ、さらにマイナスイオンを発生させ身体にやさしい快適でクリーンな空間を創ります。
②室内のサーキュレーション効果により冷暖房効果を大幅にアップさせます。
➂光抗菌・光触媒フィルターを用いて、活性炭では取りにくいアンモニア臭や腐敗臭、ホルムアルデヒドや分解し、細菌の増殖を抑制し、ウィルスを不活性化させます。
④殺菌灯により浮遊細菌を死滅させます。またMRSA(黄色ブドウ球菌)や結核菌、ウィルスの除菌に対して十分な照射量があります。
⑤2か月に一度、新品のフィルターに交換し、こまめにメインテナンスを行います。
当院が㈱クリアテック社を選んだ理由は、大々的に宣伝はしていないが最新技術を搭載し、かつ日々アップデートされるフィルターがクリーンな診療空間をつくる上で最適だと考えたからです。
また昨今の「新型コロナウイルス」対策として、今回導入したハイパワーユニットCT(空気清浄システム)は医療機関向けに開発されたものであり、家庭用空気清浄機の約30倍の効力があり、
空気中の粒径0.01μm以上のものをすばやく強力に集めて除去(無力化)しているので、粒径0.05~0.2μmである新型コロナウイルスも強力に除去しています。
当院では開業当初から当時はまだまだ導入の少なかった「口腔外バキューム」を導入していますが、今回診療空間全体の空気清浄システムを導入したことで、感染防止対策として強力なツールを設置できています。
今まで以上に患者さんに安心して通院していただけるよう、治療を受けていただけるよう
今回は木下歯科の診療室内(診療空間)の換気・空気清浄システムに対する取り組みの一例をご紹介いたしました。