・インプラントの治療期間について
インプラントは、まず、手術でインプラントを顎の骨の申に埋めて骨としっかりと引っ付ける必要があります。
このインプラントと骨が引っ付くのに必要な時間は人によって異なります。
例えば、骨が少ないところにインプラントを埋める場合、骨を移植したりしますが、このような複雑な治療をすると、インプラントの周りの骨が治るまでに数カ月かかることもあります。
このように、インプラントに歯を取り付けて噛めるようになるまでに、数カ月から1年以上かかる場合もあります。
一方で、非常に顎の骨がしっかりしていて噛み合わせなどにも問題ないようでしたら、インプラントをとても安定した状態で埋め込むことができます。
最近ではこのような場合は、インプラントがしっかり引っ付くことを妨げないように注意をしながら、その日か翌日には仮歯をインプラントに取り付ける治療方法も試されています。
このことから、一概にインプラントの治療期間が決まっているわけではありません。治療方法にもさまざまなものがあり、患者様の条件によって変わってきます。なので、短いからいいとは、長いからダメということではありません。
インプラントは年齢制限などがありますか?
顎の骨が完成する二十歳前後から行うことができます。
海外のデータでは、高齢者でも成功率には差はないようです。ですが、日本ではまだ、そのような研究データがなく、はっきりとは言えません。
万が一、寝たきりや介護の状態になったことも考えて、主治医と相談されるといいでしょう。年齢制限はありませんが、出血する治療や歯科麻酔、外科処置に耐えられることが条件になります。
インプラントの長所、短所は?
長所
・顎の骨に固定する治療なので、自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。
・周りの歯を削らなくていいです。
・入れ歯の場合必要な留め金などがないため、見た目が天然歯に近く、入れ歯を入れた時に感じる「しゃべりにくい」ということはありません。
・失った歯の部分の顎の骨が痩せるのを防ぎます。
短所
・インプラントを顎の骨に埋め込む手術が必要です。そのため、身体にいろいろな病気がある場合には治療できない場合があります。
・インプラントを長い間使うには、お口の中を綺麗に保つことと定期的な検診が必要です。
・インプラントは保険がききません。したがって、自費料金がかかります。負担額は医院によって違いますので、ご相談ください。
インプラントはどのくらいもちますか?
一概には言えませんが、世界の基準では5年間で85%がうまくいくことを成功としています。今は10年あたりが目指す期間です。ですが、この期間は患者さんのお口の管理(綺麗な状態ですと長持ちしますが、逆にお手入れが悪いと寿命が短くなる場合もあります)と主治医の定期管理が必要です。
伊丹市 木下歯科 院長 木下勝巳